建築金物・制作金物の柘進工業
ブローホールとは金属溶接時にできた気孔(空気がたまってる孔)で、ガス類が(窒素、一酸化炭素、水素、亜鉛ガス等の金属蒸気)が溶接金属内で膨らんだもの。これは溶接金属内部にできる欠陥の状態で、表面からは確認できないものをそのように言います。この欠陥がある状態で金属に負荷がかかると、破断や断裂の原因になる恐れがあります。これは放っておくわけにはいきません。では、なぜブローホールができるのかというと主な原因は下記。
- 水分
- 油分
- スラグ等の不純物(ケレンをかけてない等)
- シールド不良(防風をしてないと風が吹いてシールド不足になったり、逆にシールドが多すぎても✖)
- 溶接時のアークが長い(1~2mmほどが良いとされる)
- 溶接速度や電流(単純にウデという言い方もできる)
このように原因はたくさんあります。もちろんできないことが一番ですが、仮にブローホールになっても発見できて対処できれば問題ありません。
見た目では発見しずらいこの溶接欠陥をどのように見つけるかと言いうと、RT検査(Radiographic Testing: 放射線透過試験)やUT検査(Ultrasonic Testing:超音波探傷検査)などの非破壊検査で発見されます。
■見付けたら、まず場所を把握しマーキング
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■グラインダー等で溶接金属部をゆっくり削ります
↓
■ブローホールを見つけたら、さらに削り込みます
↓
■除去出来たら再度丁寧に溶接
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■グラインダーで仕上げる
このように、もしブローホールのような欠陥が出来ても検査を経て発見し、正しく対処できれば問題はありません。
大事なことは確認する事です。本日はブローホールについてでした。
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