今回は溶接欠陥の原因になるブローホールとピット及びピンホールについてのお話。
まずは簡単に図示します。
■ブローホールとは金物の溶接時に水分、油分、気体、汚れ(スラグかす)等が溶接面に残り、ビード表面に出てくる前に凝固することでできる溶接部内部の空洞(ホール)。断裂、破断の原因になり溶接欠陥とされる。
■ピットはその空洞(ホール)が表面に出てきて穴状になったもの。同じく溶接欠陥となる。
■ピンホールは針で刺したくらいの極小の穴。これも溶接欠陥。
こんな粒の空気穴が?平気でしょって思うかもしれませんが、これが原因で金属疲労による破断を引き起こす可能性があります。強固に固めるための溶接のはずなのに、重大な弱点を作っていてそれを見逃しているのと同じです。
この状態を回避するためには、
- 溶接面を清潔にする(サビ、油分、水分、有機物、スラグかす等を除去)。
- 母材間距離を正しく保つ。
- 溶接環境の防風を保つ。
- 亜鉛めっき済の場合溶接時に出る亜鉛蒸気を発生させないようにする。
以上の事に注意を払い溶接業務に取り組んでおります!
【関係記事】
溶接ビードとは
rewrite 2022/03/25