◆銅の微量金属作用とは

建築金物・製作金物の柘進工業

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今日も合金のお話。我が国日本で硬貨は下記の合金(一部素金あり)が使われています。

アルミニウム 1円 アルミニウム100%

黄銅(おうどう)5円 +亜鉛

青銅(せいどう)10円 +錫(すず)

白銅(はくどう)50円、100円 +ニッケル

洋白(ようはく)500円 +亜鉛+ニッケル

上記を見るとわかるようにほとんどが由来のもの。ではなぜ硬貨になぜ銅を使うのか。それは、もちろん、コストがかかりすぎないこと。ただコストの他にも、大きな理由があるそう。それは、、、雑菌の活動を抑える微量金属作用により不特定多数が触る硬貨だからこそ抗菌作用を期待してだそうです。

銅はそんなに抗菌性が高いものなの??

そういわれてみると、、、

銅の入れ物に入った水は腐らないとか、

花瓶に10円玉、5円玉を入れると花が長持ちするとか、

銅の洗面器は目に良い、眼病が治るとか、

ホテルのドアノブは銅由来のものが多いですし

ヨーロッパの水道管も銅製のものがほとんどらしい。

しかもかなり年月は経っているだろう。

では他の金属は、、、と考えますが、銀も37℃(体温程度)で抗菌性能が認められているが銅は常温で効果がある。鉄由来のものの鋼鉄や、ステンレスはほとんど抗菌作用はないとのこと。非鉄金属の方が効果こそ認められるものの、他の金属と比べて銅の抗菌効果は断トツ。

新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスに対しても、食中毒の原因になるノロウイルス、O-157、黄色ブドウ球菌や大腸菌等々に効果が発揮されている!!なので、銅製品はもっと使用されていいはず。

なので銅の食器等を使えば雑菌がわかないのでは、となるのですが実際はあまり見かけません。これには日本の食品衛生法で食品が接する部分は銅にめっきすることと義務付けられているためだそうです。ただ、これは過去に緑青が毒だと信じられていた頃の名残が原因の一つだといいます。

ちなみに緑青(ろくしょう)は長年猛毒だと信じられてきましたが、1980年代には厚生労働省(当時厚生省)が無害に等しいと発表しています。

このようなことを考えていくと、銅はもっと使用され見直されてよいものだと感じるようになりました。人に接するものであればどんどん採用してよいように思うのですが、いかがでしたでしょうか。少なくとも私はこの時代だからこそ銅製のものを気に留めることが多くなると思います。

今回は銅のありがたみを感じるお話でした。

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