近年金物業界は材料価格が毎年上昇傾向で困った状態が続いていたのですが、2022年2月末から2022年4月中現在まで、世界が揺れ動いている事案が東欧で起きています。この事案は世界的に見ても金属の埋蔵量が多い国が当事者であることから、輸出量も相当、自国からの輸出制限、諸国からの経済制裁の影響で、以前より金属の入手が困難になってきています。この状況は金物屋として手放しでは見ていられないのでニュースに対してかなり敏感になっているのが現状。
扱っているものが、アルミニウム、ニッケル、パラジウム、プラチナ、鉄
特に金物屋に影響が大きいのがコチラ。
- アルミ 2ヶ月前から30%
- 鉄 2年前から50%
- ニッケル 2ヶ月前から30%
これは金物屋にとっても、建築業界にとっても重要な金属で、合金のステンレスにも直結します。材料屋さんからは値上がり通達が頻繁になり、見積期限は通常1ケ月のところ1週間!!!早めの手配をかけないと納期に間に合わなくなることにもなりそうです。大規模な建築物になると計画~見積~確定~着工~完成まで数年なんていうことはざら、この値上がり方は最初の見積もりなんて何もあてにできないという事になります。これは異常事態、いったいいつまでこの高騰状態が続くのでしょうか。
しかもこのまま続くと埋蔵資源豊富なアジアの大国からの輸入が増えてくる可能性が出てくるので、世界のバランスも変わってきそうな雰囲気があります。各国の埋蔵資源に頼らなくてはならない日本からみると、かなり影響の大きい事柄が起こっているのがわかります、決して対岸の火事ではありません。
追記:電力価格の高騰で西欧の精錬工場が営業停止している流れから亜鉛も価格が上昇している模様。より金物屋にとって痛い状況になってきています。